はじめに:パーソナルトレーニング市場の現状
健康志向の高まりとコロナ禍以降の「自分への投資」意識の向上の影響で、パーソナルトレーニング市場は年々拡大を続けています。
2025年現在、市場規模は約3,500億円に達し、パーソナルジムの数も全国で8,000店舗を超えると言われています。
しかし一方で市場の拡大に伴い競争も激化しており、多くのパーソナルジムやフリーランスのトレーナーが集客に苦戦しているのが現状です。
この記事では、パーソナルジム経営者やパーソナルトレーナーのための実践的かつ効果的な集客方法を、オンライン・オフライン両面から詳しく解説します。
すぐに実践できる具体的な施策から、長期的なブランディング戦略まで、幅広くカバーしていきます。
オンライン集客(ネット集客)の基本戦略

①ホームぺージ集客
地域ビジネスであるパーソナルジム・パーソナルトレーニングでは、ホームぺージが集客が基本・基盤になります。
SNS集客が声高に叫ばれている現代でも、ジム選びの際にホームぺージは必ずチェックされます。
ホームぺージ集客を成功させるポイントは次の2つです。
- コンテンツの充実(特にトップページ)
- 検索順位対策(SEO対策)
つまり顧客がGoogleで検索するであろうキーワードで上位に表示され、またホームページの内容が充実していれば、パーソナルジム・パーソナルトレーニングの集客はスムーズに上手く行くでしょう。
コンバージョン率を高めるランディングページ設計
パーソナルジム・パーソナルトレーニングのホームぺージで最も重要なのは、訪問者を問い合わせや体験申し込みに誘導することです。
そのためにはトップページを効果的なランディングページに仕上げることが必要になります。
ポイントは以下の3点です。
- 他店との差別化要素(例:「完全個室」「女性専用」「食事指導付き」など)
- 成果を具体的な数字で強調(「2ヶ月で-8kg達成」など具体的な数字)
- 解決できる悩みを具体的に(「リバウンドしない体づくり」「産後の体型改善」など)
- トレーナーの資格や経歴
- ビフォーアフター写真
- 詳細でわかりやすい料金体系の明示
- 利用者の声(実名・顔写真付きが効果的)
- 画面上部と下部の両方に問い合わせボタンを設置
- 無料カウンセリングや体験トレーニングの予約フォーム
- LINEやInstagramなど複数の問い合わせ手段の用意
SEO対策を意識したブログ記事作成
定期的なブログ更新はSEO対策の基本であり、潜在顧客の獲得に効果的です。
SEO対策を意識するなら、以下のようなテーマ設定がおすすめです。
- 悩み解決型記事:「40代からのダイエット成功法」「デスクワーク中心の生活でも痩せる方法」
- 専門知識解説記事:「筋トレの効果が出るまでの期間」「プロテインの正しい飲み方」
- よくある質問への回答:「パーソナルトレーニングの頻度はどれくらいが理想か」
- 成功事例紹介:「会社員Aさんの3ヶ月トレーニング記録」
- タイトルに検索キーワードを含める
- 冒頭で読者の悩みに共感する導入
- 見出しを適切に使用した階層構造
- 専門用語の解説と実践的な
記事の文字数は最低でも2,000字以上、理想的には3,000~5,000字程度が検索順位向上に効果的です。更新頻度は週1回以上を目指しましょう。
ただジム・トレーニング・健康と関係ないブログ記事を書くと、SEO対策としてマイナス(検索順位が下がる)可能性があるので、ブログ記事作成の際はテーマ選びに気を付けましょう。
②Googleビジネスプロフィールの最適化

地域密着型のパーソナルジム・パーソナルトレーニング店にとって、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の活用は必須です。
集客につなげるための際は、以下のポイントを押さえましょう。
- 基本情報の正確な記入:営業時間、住所、連絡先などを最新かつ正確に保つ
- 複数の高品質な写真:ジム内装、トレーニング風景、スタッフ写真など
- クチコミ管理:すべてのクチコミに丁寧に返信し、特に否定的なものには迅速に対応
- 投稿機能の活用:セミナー情報、キャンペーン、成功事例などを定期的に投稿
MEO対策(Map Engine Optimization)
MEO対策とは、Googleマップでの検索結果上位表示を目指す施策です。
Googleマップで上位3位までに表示されることが集客上で重要です。対策として次の点に注力しましょう。
- 地域名+業種のキーワード最適化:「渋谷区 パーソナルジム」「新宿 ダイエット トレーニング」など
- 地域情報の埋め込み:最寄り駅からの道順や周辺施設との関係性を説明に含める
- Q&A機能の活用:想定される質問とその回答を事前に用意しておく
これらの施策を実施することで、「近くのパーソナルジム」といった検索での露出可能性が大幅に向上します。

リスティング広告の効果的な運用
即効性のある集客方法として、リスティング広告(Google広告やYahoo!広告)は非常に効果的です。
リスティング広告では、キーワード選定と出稿エリア選定が集客に大きく影響します。
- 顧客の悩みを意識したキーワード:」「ダイエット 短期間」「パーソナルトレーニング 女性」など明確な意図を持ったキーワード
- 地域名との組み合わせ:「〇〇駅 パーソナルジム」「〇〇区 パーソナルトレーニング」など
- ネガティブキーワードの設定:「安い」「格安」「求人」など、見込み客ではないユーザーを除外
広告予算は月5~10万円程度から始め、成約率の高いキーワードに徐々に予算を集中させていくのが効果的です。
また出稿エリアもテストしていきましょう。
特定の地域に限定するのか、店舗の住所から半径○○キロという出稿にするのか。エリア次第で集客数が増減するので、最適なエリアをテストして探していきます。
SNSを活用した集客

Instagram運用のポイント
視覚的な訴求力が強いInstagramは、パーソナルトレーニングの成果を伝えるのに最適なSNSプラットフォームです。
- 同じ角度・同じ照明条件での撮影
- 許可を得た上での実名表記(信頼性向上)
- 詳細な取り組み内容やトレーニング期間の記載
- 日常のトレーニング風景
- 食事や栄養に関するアドバイス
- トレーナー自身の成長記録
- 短時間でできるエクササイズの紹介
- ジムの雰囲気が伝わる動画コンテンツ
- Q&A形式での栄養知識の共有
ハッシュタグは「#パーソナルトレーニング」「#ダイエット」といった一般的なものに加え、「#〇〇区パーソナルジム」など地域特化型のタグも組み合わせることで効果が高まります。
YouTube戦略:専門性の訴求
YouTubeはより詳細な知識共有ができるSNSプラットフォームです。
次のような動画コンテンツが効果的です:
- 運動解説動画:基本的なトレーニングの正しい方法と間違った例
- 短期集中企画:「30日チャレンジ」など期間限定の取り組みとその結果
- 専門知識の解説:「糖質制限の真実」「効率的な筋肉の付け方」など専門性の高いテーマ
- クライアントインタビュー:実際の利用者による体験談と成果報告
TikTokでの差別化戦略
若年層へのアプローチとしてTikTokを活用すると良いでしょう。15~30秒の短い動画で次のようなコンテンツを展開しましょう:
- トレンドに乗ったエクササイズ動画
- ビフォーアフターの劇的変化
- 一般的な健康情報の誤解を解くショート知識
- 日常でできる簡単エクササイズのデモンストレーション
TikTokでは特に「エンターテイメント性」が重要で、専門知識をユーモアを交えて伝えることが高評価につながります。
オフライン集客の重要性と実践方法

オンライン集客が注目される中でも、地域密着型のパーソナルジム・パーソナルトレーニングにとって、オフライン集客(チラシや看板などネットではない集客)は依然として重要な役割を果たします。
積極的に情報を届けるチラシ配布
チラシ集客は今なお有効で、特に「ネット検索が苦手」「情報検索に受動的」な層に店舗の情報を届けることが出来ます。
例えばネット検索が苦手な高齢者向けに情報を届けるのであれば、チラシを配布することは有効でしょう。
チラシ作成のポイントは以下の通りです。
- ・潜在顧客の悩みをどうやって解消するのか
- ・明確な他店との違い・特徴
- ・わかりやすい問い合わせ方法
- ・店舗の雰囲気がわかる解像度の高い写真
- ・ハードルを下げるための初回体験
チラシは紙面の大きさに制限はありますが、以上のポイントは外さないようにしましょう。
地域イベントへの参加とワークショップ開催
地域との接点を増やすことで認知度と信頼性を高めることができます。
- 地域の健康イベントでのブース出展
- 商店街や企業との健康セミナー共同開催
- 公民館などでの無料体験会の実施
- 地域スポーツイベントへのトレーナー派遣
これらの活動は直接的な集客効果に加え、地域での評判形成という長期的なメリットをもたらします。
またリアルでの評判が高まるとインターネットでの検索が増え、それがホームぺージのSEO対策にも良い影響を与えてくれるでしょう。
継続率・リピート率を高める施策

カスタマージャーニーの設計
カスタマージャーニーとは「顧客がサービスを体験し、継続・再購入するまでの道のり」のことです。
顧客体験を総合的に設計することで、満足度と継続率を高めることができます。
- 詳細なヒアリングと目標設定
- 具体的な成果イメージの共有
- 定期的な進捗確認と可視化
- SNSでの成果シェア(本人の許可を得て)
- 小さな成功体験の積み重ね
- これまでの成果の振り返り
- 次の具体的な目標設定
- 長期契約特典の提案
- トレーニング後の定期的な状況確認
- 季節ごとの健康アドバイス配信
- コミュニティイベントへの招待
特に最初の1ヶ月の体験がその後の継続率に大きく影響します。初期段階での丁寧なサポートに力を入れましょう。
LTVを高めるための追加サービス
LTVとは「顧客生涯価値」を意味する「Life Time Value(ライフタイムバリュー)」を略した言葉です。
顧客が自店を利用してから終了するまでの期間にどれだけの利益をもたらしてくれるか(どれだけお金をつかってくれるか)を示す指標で、パーソナルジム・トレーニング経営の改善に活用することが出来ます。
LTVというのは「顧客単価×継続期間」という計算で指標を出すのですが、LTVを伸ばすためにはトレーニング以外の付加価値が重要になります。
- 栄養サポートの充実:食事記録アプリの提供、食事相談の定期実施
- コミュニティ形成:会員限定のオンラインコミュニティ、イベント開催
- ホームワークプログラム:自宅でのトレーニングサポート、オンラインチェック
離脱防止のための早期介入策
継続率向上のためには、離脱の兆候を早期に察知し対応することが重要です。
- 予約キャンセルの増加:個別フォロー連絡で状況確認
- トレーニング意欲の低下:プログラム内容の見直しと目標の再設定
- 成果停滞期:科学的根拠に基づく説明と乗り越え方の提案
3回連続でキャンセルした顧客の80%以上が退会に至る可能性が非常に高くなります。兆候を見逃さない仕組み作りが重要です。
問い合わせ~成約までの流れを最適化する

問い合わせから成約に至るまでのコンバージョン率を高めるために、各ステップでの対応を最適化しましょう。
成約率を高める体験トレーニングの設計
体験トレーニングは単なるサービス紹介の場ではなく、「価値を実感してもらう機会」と考えましょう。
- 健康状態や目標に関するヒアリングシートの送付
- カウンセリング:目標と現状のギャップを明確化
- 体組成測定:客観的な数値での現状把握
- 結果説明と提案:個別プランの提示
- トレーニング体験:効果を実感できる内容
- 24時間以内のお礼メールと次のステップの提案
体験トレーニング後の成約率の目安は30~40%と言われれますが、トレーナーのコミュニケーションスキルによって大きく変動します。
まとめ:継続的な集客成功のための7つのポイント

以上がパーソナルジム・パーソナルトレーニング店が成功するための集客法解説です。
最後に以下に7つのポイントとしてまとめます。
特定のターゲット層や特化したサービスを明確にし、「〇〇専門」というブランディングを行いましょう。
競合との違いを明確に伝えることが重要です。
SNSやWebサイトでの情報発信と、地域での対面活動を組み合わせることで、幅広い層にアプローチできます。
特に創業初期は両方に力を入れましょう。
トレーニングの効果を実感・可視化できる仕組みを整え、その成功体験をSNSなどで共有してもらうことで、自然な宣伝効果が生まれます。
どの集客チャネルからの問い合わせが最も成約につながるか、定期的に分析することで、効率的な集客活動が可能になります。
トレーニング以外にも、食事アドバイスやモチベーション管理など、総合的なサポートを提供することで、顧客満足度と継続率が向上します。
技術や施設だけでなく、トレーナー自身の人柄や理念を前面に出すことで、相性を重視するクライアントからの信頼獲得につながります。
単発的なキャンペーンよりも、長く付き合える顧客との関係構築を重視した集客活動が、結果として安定した経営につながります。
パーソナルトレーニングは「人」が提供する「人」のためのサービスです。
最新のマーケティング手法も重要ですが、最終的には顧客一人ひとりに寄り添う姿勢と確かな技術が、口コミと紹介を生み、持続的な集客につながります。
この記事で紹介した戦略を組み合わせ、あなたのジムやトレーニングサービスに合った集客プランを構築してください。継続的な改善と実践が、必ず結果につながるでしょう。
投稿者プロフィール

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個人サロン・自宅サロンの集客・マーケティングを請け負うサロン集客コンサルタント。
2012年にWEBマーケティング会社から独立し「店舗集客集団WAO」を立ち上げる。
現在はサロンの集客に特化した「サロンコンサルティングbasis」も同時に運営中。
「丁寧で的確なヒアリング」「専門用語に頼らない誰にでも分かる解説」「誠実で安定した集客サポート」を理念に、コンサルティングサービスを開始。
常時抱えるクライアントは100を超えており、特に1人で経営する店舗やサロンのサポートを得意とする。





